いやぁ、凄い試合だった。
　リーガ・エスパニョーラ、レアル・ソシエダ対レアル・マドリーだ。１位と３位の対決で、ここでマドリーが勝つとリーグ優勝がほぼ決まりになるので、カーサ（ホーム）のソシエダにはなんとしても勝ってほしかったのだが、まさか前半だけで４点も決めて、白い巨人を木っ端微塵に粉砕するとは思ってもいなかった。
　結果は４−２で、ソシエダは勝ち点を３差に詰めて、同勝ち点のラ・コルーニャにわずかに得失点差で及ばず、３位をキープした。（バルセロナのカーサでの２−４の負けっつうのは憤懣やるかたないが、しかし、マドリーに圧力をかけるためには、ラ・コルーニャが勝って良かった。だけど、バルサ１２位。また降格争いポジションだ）
　普段は午前二時には床につくのだが、この試合だけはライヴで見たいと思い、眠い目をこすりながらテレビの前に座っていたのだが、眠気は当然吹き飛んだし、起きていて良かった。ソシエダは今期は好調とはいえ、要は、地方の弱小クラブだ。それがマドリーのようなビッグクラブを打ち負かす。セリエＡではまず、考えられない。いくらキエーヴォがいいサッカーをするといっても、ユーヴェから４点は取れないだろう。ソシエダのサポーターの熱気も半端ではなかった。
　だから、エスパニョーラはやめられないのだ。
　マドリーの敗北に気をよくして、マドリディスタのスペイン人が経営するスペイン料理屋に顔を出したら、そこのスペイン人の親父がひとこと。
　「イエロ、下手だね」
　悔しさは滲んでいたけれど、まだ余裕はあった。そりゃそうだろうな。まだクラシコが控えてはいるが、マドリーは圧倒的に有利だ。チャンピオンズ・リーグとの２冠の可能性もずいぶんと高い。ああ、やだやだ。
　だから、というわけではないのだが、今週末にマドリーへ飛び、クラシコでバルセロナを応援してくる。といっても、周囲はマドリディスタだらけだろうから、小声での応援だ。肩身が狭いのう。だが、ここでもしバルサが勝つようなことがあれば、エスパニョーラの覇権は混沌としてくる。バルサの力落ちは否めないけれど（どうなるんだ、サビオラ！）、なんとかしてくれねえかなあ。
　クラシコの後は、バレンシアでチャンピオンズ・リーグ観戦。バルサ対ユヴェントスは、つまらない試合になる可能性が高いのでキャンセルした。せっかく行くんだから、できるだけ「可能性の高い」試合を選びたい。本当はその後、マンチェスターに飛んで、ユナイテッド対マドリーも見たかったのだが、スケジュールがそれ以上取れずに断念。そもそも、この時期にヨーロッパに行こうというのが間違っているのだが。
　そんなわけで、２週間ほど更新休みます、って、毎週更新してるわけじゃないのにな、最近。

（2003年4月17日掲載）