「しんどいのさー」
しんどい。
新連載の『弥勒世』が、どうにもしんどい。筆が重いというわけではなく、それどころか書きたいことは山ほどあるのだが、三十年以上も前の話なので、あれやこれやを調べながら書かなければならないのだ。年表を睨み、当時の世相が書かれた資料を引き、当時の地図と照らし合わせながら書くということをやっていると、普段の半分ぐらいのペースでしか仕事が進まない。だというのに、締め切りはいつもと同じで容赦なくやってくる。
本当にしんどい。
『弥勒世』がしんどいのに加えて、ここのところましだった肩凝りが再び激しく悪化しはじめている。凄いマッサージ屋見つけて、そこに行けば最低でも一週間は肩凝りが治まるのはわかっているのだが、そこに行く時間がつくれない。
かなりしんどい。
それだけしんどいと嘆いているにも関わらず、某所からもらった『FF X−2』をやりたくないやりたくないといいながらはじめてしまい、ベベルの隠しダンジョンで蛇みたいな魔物に瞬殺され、レベルあげまくってやっとぶち殺せるようになったと思ったら、最下層のトレマに手もなくやられ、くそてめえ必ずぶち殺してやると誓って、また再び鍛え直し、やっとぶち殺してやった。今ではギャンブラーの「オメデトウ!!」百発百中で出せる。おかげで大金持ちだ。アイテムも腐るほど持っている。なにをしているのだろう、おれは。
しんどいしんどいと泣いているくせに、夜中の欧州サッカーを見逃すわけにも行かず、チャンピオンズリーグでマドリーが負けた夜に肩を落とし、リーガじゃラコルーニャが負けてマドリーが大勝したという事実に落胆し、もうバルサの試合は悲しすぎて見ることもできず、こうなりゃやっぱ、ソシエダに優勝してもらうしかあるまい。来シーズンはチームの主力ほとんど引き抜かれてレバークーゼン状態になるだろうしということで、寝不足を抱えている。来週はチャンピオンズリーグの決勝だ。イタリア勢同士の決勝なんてもうほんとにどうでもいいのだが、だからといって見ないわけにもいかんしなあ。そういえば、昨夜WOWOWで五年前のチャンピオンズリーグ決勝、マドリー対ユーベを放映していたが、あの試合は痺れたよなあ。あの試合でユーベが負けてから、イタリアのサッカーは今に至る糞尿の道を歩み続けたんだよなあ。確かに3バックのユーベ、マドリーに押されてた。だったら3バックやめれば良かったのに。でも、禿もラウルもイエロもデル・ピエロもみんな若かったなあ。
昨日といえば、精神状態に悪いから絶対に見るまいと思っていたのに五輪代表対ニュージーランドを見て、案の定、日本人選手の頭の悪さに目眩を覚え、しかし、阿部と鈴木だけはゆるせるなと思いつつ、こいつら絶対にアテネいけねえよな、いけるわけねえよな、TBSめちゃくちゃ煽ってるけど、かなり金注ぎこんでるんだろう、でもオリンピック出られないのにどうするんかなと勝手なことを考えていた。しかし「美白のロベカル」とか、あのわけのわからんキャッチフレーズを使っているかぎり、TBSなんちゅうテレビ局をゆるしてはいかんな。サッカーという競技をなめ、選手をなめ、サポーターをなめ、視聴者をなめ、テレビというメディアのあり方すらなめきっている。北朝鮮のテレビとどう違うというのか。ああ、やだやだ。アナウンサーもいやだ。スカパー!のサッカー中継になれると、民法のサラリーマンアナウンサーのプロ意識の欠如にはいらいらさせられる。
だからよぉ、こうなることはわかってたんだから、最初から見なけりゃ良かったんだよな。ちきしょう。
沖縄に行きたいのだが、たぶん、しばらくは時間が作れない。沖縄は好きなのだが、今の沖縄は確実になにかを失ったなれの果てにすぎないのだということもよくわかっていて、おそらく『弥勒世』はそうしたことに対する怒りが横溢する作品になるだろうし、そうしたいのだし、しんどくても頑張るのだ。
支離滅裂。以上。
(2003年5月25日掲載)
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